足首が硬くて何が悪いんや!

Ankle and Ligaments

みなさんこんにちは、藤倉です。今日はこんなご意見を頂戴いたしましたのでお話ししたいと思います。

足首が硬くて何が悪いんや!

この記事で得られる内容
  • 足首が固い原因を解明
  • 足首の固さによっておこる事
  • 固い足首を改善する方法

本記事の信頼性

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記事を書いている人:藤倉法隆

  • NSCAストレングス&コンディショニングスペシャリスト
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

僕はトレーナーとして様々なスポーツに取り組む人の足首を見てきました。捻挫の治療をしたり、リハビリをしたり。そういった中で得た経験を今回はお伝えいたします。

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足首が固いとは?

足首、解剖学的な用語でいうと足関節(そっかんせつ)ですが、この関節の動作は、底屈(ていくつ)つま先が下を向く動き、背屈(はいくつ)つま先が上を向く動き、の二つあります。足部も含めると内転や外転、内返し、外返しなんてのもあります。

通常、足首が固いと言われてしまうときは、足関節の背屈が固いことが多いです。例えば、しゃがんだ際に、背屈の可動性が低いと、かかとが浮いてしまったり、そもそもしゃがめなくて後ろに転がってしまったり、なんて人もいます。こういう人たちのことを我々トレーナーやセラピストは足首固いな、と評価するのです。

ではこの固い足首によって何か不利益を被るのか、という事について見ていきましょう。

足首が固いと困ること

何を隠そう僕はスーパー足が固いです。そんな僕の足首が固い事によって困る事ベスト1は、

和式トイレがめっちゃつらい

こちらです。そう、和式トイレってしゃがみますよね。足首固い人ってもうずっとつま先立ちの状態でしゃがんでいて、僕クラスの「足首固いマスター」になると何か掴まってないと後ろにコロンと倒れちゃうんですよね。トイレで。ケツ丸出しで。

真面目に読んでいただいたのにこんなしょうもない話を披露してしまって申し訳ないので真面目にスポーツについてお話しします。

このブログでは何度も登場しているファンダメンタルポジションという姿勢があります。こちらですね。

フットボールファンダメンタルポジション

足首が固いとすねが前に倒れてくれないので、この姿勢が取れなくなってしまいます。よしんば取れたとしてもかかとに重心が乗ってしまい、動作的に不利になってしまうこともしばしば。

バスケや野球の内野手なんかはより腰を落として低い位置でドリブルしたり、捕球したりといったことが求められます。しかし足首が固いせいで腰が落とせずボールを相手に取られてしまったり、うまく捕球できないといったことが起こり得ます。

また、ランニング動作中地面に接地する際、足はついた瞬間にかかとからつま先に向かって体重移動が行われますが、その時にすねの骨が後ろから前に傾いていく事になります。足首が固いと、このすねの傾きが充分に得られず、着地衝撃が骨や関節にかかってしまいます。これが原因でシンスプリントや膝の怪我が引き起こされることもあります。

さらに背屈ができないせいでふくらはぎの筋肉をバネのように使えずに、パフォーマンスの低下が生じるといったことも起こります。

足首の固さは怪我のリスクを高める

先ほどもシンスプリントについて述べましたが、足首が固いことが捻挫のリスクにも影響しています。

足関節は形状上、底屈位(つま先が下に向いた状態)で不安定性が高まります。しっかりと背屈位になることで、骨同士がはまり込み、安定性が高まる構造をしています。

だから、立った状態でもすねがより前に倒れている状態で動いた方が、捻挫のリスクが下がるのです。こういった意味でも足首が固いことは不利であると言えます。

では次は何が原因で足首が硬くなってしまうのかを見てみましょう。

足首が固くなる原因

足首が固い。すなわち足関節の背屈可動性が低いということですがこの原因は、

  • ふくらはぎの筋肉が硬い
  • 捻挫などの既往で関節自体の拘縮がある
  • 捻挫などの既往で骨の配列が乱れている

などが挙げられます。以前に捻挫などのけがを負っていると、関節を覆っている組織が硬くなってしまい、関節の運動を妨げることがあります。

また、捻挫をした際に靭帯が緩んでしまい、骨があるべき場所に収まらずに同じく関節の運動を妨げたり、といったことも起こります。

両者の場合も根気よく運動を続けていくことで改善することが多いです。それでは実際に改善する方法について見ていきましょう。

足関節の背屈可動性を高める方法

まずはふくらはぎのストレッチが最も簡単にできる方法です。その際重要なのがかかとを地面にしっかりつけて行うことです。ふくらはぎの筋肉の柔軟性が出てくればそれが原因で背屈が固い人は改善されるはずです。

次にご紹介するのはひたすらしゃがみ続けること。

かかとを地面につけたまま、しゃがんで、やや前に重心をかける。そうすると足関節の背屈が促されて、可動性が出てきます。どうしても後ろに倒れそうな人は何かに掴まっても構いませんがその時もしっかり前に体重をかけてください。

これらの運動をやっていてどうも足首の前につまりを感じる、という人は足首の骨の配列が乱れているかもしれません。一番多いのは距骨という骨が前に偏移してしまうこと。この場合は、距骨を後ろに押し込みながら背屈してあげることで詰まりが解消される可能性が高いです。チューブを使ったやり方がわかりやすいと思うので下の動画をご覧ください。

動画内でも説明しているのですが、チューブを足関節の曲がるところに当てることが大切です。それによって距骨にチューブが当たるようになりますので、押し込む力を加わえることができます。

まとめ

今回は足首が固い事によって被る不利益と、その改善方法についてご紹介いたしました。立って行うスポーツは、足首の可動性というのは無視できない問題です。ここが改善される事によって膝や股関節の問題が解消されるなんてこともあるくらいです。

ぜひ今一度ご自分の足首の固さ、チェックして見てくださいね。和式トイレが憂鬱な人は要注意!!

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