今回は解剖学でよく出てくる位置関係を表す用語をみていこう
えぇ〜そんな勉強っぽいのやりたくないなぁ
気持ちはわかる。でもこれからエクササイズや治療、トレーニングのことを学んでいくと必ず出てくるのがこういった解剖学用語だ
まあ確かにな。でも覚えなきゃダメなの?
本を読んだりしていてわからない用語が出てくるたびに調べるのは面倒くさいだろう?
それに同業の人と話すときに専門用語がわからないとちょっとだけ恥ずかしいぞ。
あ!確かにそれは恥ずかしいかも!ボク頑張るよ!
位置関係を表すことば
まずは位置を表す言葉を知ろう
上とか下とかってこと?
そう。ところで手の指で最もガイソクにあるのはどの指かわかるかい?
ガイソクってなんだ?
人間の体には上方(じょうほう)と下方(かほう)の他に、内と外があるよね。これを内側(ないそく)、外側(がいそく)というよ。
うちがわ・そとがわじゃないんだな。
手の外側ってどう考えればいいんだ?手のひらがこっち向きなら親指が外だし、手の甲がこっちむきなら小指が外だし。
そう言ったことが今回のお話しでわかるようになるんだよ。
なるほどな。他にはどんな言葉があるの?
前方のことを腹側(ふくそく)、後方のことを背側(はいそく)というよ。うつ伏せになっている人を前にして「この人の上の方」と言ってもどこを指しているのかわからないよね?背中側を指しているのか、はたまた頭の方を指しているのか。そういう分かり難さを解消してくれるのもこういう用語の役割だね。
ふむふむ。
近い方を近位(きんい)遠い方を遠位(えんい)という。主に体の中心から見て近いか遠いかということだね。
ちょっとよくわからないな
例えば、「鎖骨の右側に肩の関節があります」と説明したとする。私は右肩の説明のつもりでそう言ったけど、もし聞いている人が左肩で想像していたとしたら?
左の鎖骨の右側にはノドしかないな。
そう。これを「鎖骨の遠位には肩関節があります」といえばどうかな?
鎖骨を体の中心から遠い方に辿っていくと、肩にたどり着けたね!
なるほど!
わかったかな?
ちなみに解剖学では人間の姿勢を規定する際に使う「解剖学的姿位」というのがある。姿勢を説明するときに基準となるものだね。
それが気をつけをした姿勢から、手のひらを前に向けた状態だ。
なんか変な姿勢だな
大事なんだなァこれが。手の指で最も外側にあるのは親指ということがわかったね
この姿勢を基準に考えればみんなに共通の認識が生まれるってことだね!
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