ストレッチひとつだけやるとしたら?

woman flex

みなさんこんにちは、藤倉です。今日はこんなワガママなお悩みに答えたいと思います。

ストレッチやったほうがいいのはわかるけどめんどくさいんだよね。ひとつだけ、これさえやれば大丈夫っていうストレッチないかな?

よく言われます。コレ。今日はこの質問に終止符を打ちます。

ありません。

残念ながら1つのストレッチで全身伸びるなんてものはありませんし、1つの部位だけ柔軟性あってもしょうがないですよね。

人によってスポーツも違いますし、固い場所も違う、どこのストレッチをやるべきなんていうのは人それぞれ。ただ強いて言うなら、むしろここが固かったら話にならんからコレだけは最低限柔らかくあって欲しい。という場所は存在します。それが、

もも裏の筋肉です。

この記事で得られる内容
  • もも裏が柔らかいことのメリット
  • もも裏の筋肉の効率的な伸ばし方

本記事の信頼性

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記事を書いている人:藤倉法隆

  • NSCAストレングス&コンディショニングスペシャリスト
  • 日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

僕はトレーナーとして、小学生から大人に至るまでトレーニングやリハビリテーション、ストレッチの指導を行ってきました。スポーツを行う上で大事な体の使い方やケアの仕方をたくさんの人に伝えています。そんな私めがおすすめ致します。

最低限やって欲しいストレッチはコレだ!

最低限やって欲しいストレッチ、それはもも裏の筋肉のストレッチです。ここさえ柔らかければメリットがたくさんあります。(だいぶ極端に話してますが。)

もも裏の筋肉は3つほどあり、総称してハムストリングスなんて呼ばれています。この筋肉群は骨盤の一番下、坐骨の先っぽにくっつき、そのまま下に伸びて膝を乗り越えた先の骨に付着しています。

プロメテウス解剖学総論,P431より

骨盤に付着しているが故にハムストリングスが硬くなると骨盤の前傾という動きを邪魔してしまいます。(前傾とは骨盤が前に傾く動き。)これがハムストリングスを柔らかく保ちたい1番の理由です。

骨盤の前傾ができるといいことイロイロ

ファンダメンタルポジションが取りやすくなる

ファンダメンタルポジションとはこんな姿勢。

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アメフトを始め、テニスやバスケなどほとんどの球技で取るこんな姿勢。競技や個人によって若干の差はありますが全てにおいて共通なのは骨盤が前傾していること。ハムストリングスの柔軟性があればこの姿勢が取りやすくなります。

腰の生理的な前弯が保たれる

腰の骨は前弯といって、もともと前に若干湾曲しています。この形状が着地衝撃を吸収してくれたりしています。逆に前弯が少なくなると腰の筋肉が引き伸ばされて腰痛の原因になったり、椎骨の配列が乱れて腰椎椎間板ヘルニアのリスクが上昇したりといったことにもつながります。

重心位置が下げやすくなる

立って行うスポーツでは重心のコントロールが重要です。

中でも重心を下げるということは、体を安定させる上では必要不可欠なことです。コンタクトスポーツやバランスのスポーツは自分の体を安定させることがプレーに大きく影響します。

骨盤の前傾がなぜ重心を下げることにつながるのか。ちょっと立って試してみてください。

骨盤の操作は難しいかもしれませんので腰を丸めて立ってみてください。そうすれば勝手に骨盤は後傾します。その状態で腰を落とし重心を下げてみてください。上体は前傾せず膝がどんどん曲がると思います。

では今度は腰をややそった状態でお尻を突き出すように腰を落としてみてください。上体は前傾して膝はそんなに前に出ず、重心は下げられると思います。

さて、どちらが安定してそうですか?もちろん後者ですよね。骨盤が前傾していると股関節を使いやすくなるので腰を落とす時に膝だけでなく股関節をつかって動作を行うことができるわけです。

膝のストレスが減る

今やっていただいた骨盤後傾位で重心を下げた際、膝の動きがとても大きくなってしまったと思いますが、スポーツ中も同じことが起きています。骨盤の前傾がうまくできないと、膝の負担が増えてしまうのです。

さらに前に出るような膝の使い方は膝に剪断力というストレスをかけることにもつなげるため関節にはあまり良くないのです。前傾なら、股関節もうまく使えるようになるので膝に優しいというわけです。


骨盤の前傾が重要な理由がわかりましたか?ハムストリングスの柔軟性はこの骨盤の前傾に大きく影響しているので、最低限やっておいてほしいストレッチはもも裏を伸ばすことになるわけです。

もも裏のストレッチはどうすればいい?

もも裏の柔軟性を出すには立位体前屈や座位体前屈の姿勢がそのままストレッチになります。他にも開脚してどちらかのつま先に触るように前屈しても伸ばすことができます。

柔軟性を改善するストレッチは痛くない角度でゆっくり30秒ほど時間をかけてあげるのがいい方法です。大切なのは背中を丸めずに骨盤の前傾を出しながら前に倒れること。おへそを膝につけるイメージでやるとしっかり伸びてくれると思います。

最後に、以前作ったハムストリングスのホールドアンドリラックスを使ったストレッチの動画をおいておきます。今思えば自分がやっているところを動画にすればよかったという代物ですが、せっかくなんでみてください。ホールドアンドリラックスは柔軟性を出すにはめちゃめちゃ効果的なやり方です。

まとめ

最後に言っておきますが、冒頭に書いた通りひとつだけやっておけば大丈夫と言うストレッチは存在しませんし、万人共通におすすめできるものもありません。

ベストなチョイスの仕方はあなたがなんのスポーツをやっていて、どんなプレーをしていて、どんな動きを改善したいとか、伸ばしたいとか、こんな怪我をしやすいとか、ここが痛いよ、とか、様々な要素を加味してストレッチを選択するのが本質です。

今回お伝えしたのはだいぶ極端な話ですが、でもハムストリングスが硬くてそのせいで損している人っていっぱいいます。だからまずはこのストレッチから始めて、いろんなエクササイズに取り組んでみていただければいいかなとも思います。

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