ゴルフに体幹トレーニングってホントに必要なの?

こんにちは!スポーツを頑張る人のトレーナー藤倉法隆です。

今日はこんな質問をいただきました!

ゴルフに体幹が大事って聞いたんですけど、体幹トレーニングをした方がいいんでしょうか?

これはめちゃくちゃ聞きますよね。「ゴルフは体幹が大事!」って。ゴルフは腕を振ってクラブでボールを飛ばすスポーツですから体幹部は本当に大事なんですかね?実際のところどうなんでしょうか?

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結論:ゴルフに体幹部のパワーはめちゃくちゃ大事!

はい。そうなんです。ゴルフにとって体幹部の機能はとっても重要なんです。理由を説明していきます。

一般的に体幹部というと、胴体のことをいうことが多いですね。

ゴルフのスイングにおいてこの胴体周りはどういう役割をしているかご存知ですか?

ざっくりいうとゴルフのスイングにおける胴体部の役割は2つ。

  1. 下半身の力を腕に伝える役割
  2. 胴体部を積極的にひねることで回旋のパワーを生み出す

この2つです。次の章で詳しく説明していきます。

ゴルフにおける体幹部の役割

その1:下半身の力を腕に伝える

ゴルフのスイングってどこで力を生み出しているか知っていますか?腕ですか?体幹ですか?

もちろんスイング中、腕の力も体幹の力も使ってクラブを振っていますが、大部分の力は「下半身の地面を蹴る力」によって生み出されています。人間は強く地面を蹴れば蹴るほど、強い力を生み出すことができます。地面反力ってやつですね。

そして生み出した力は体幹部を通って肩甲骨から腕、更にはクラブからボールへと伝達されるわけです。

体幹部はその力を伝達するという大きな役割を担っているわけですね。

これだけでもゴルフに体幹部が重要なことが分かりますよね。

その2:胴体を捻って回旋パワーを生み出す

これは少しイメージつきやすいかもしれないですね。胴体そのものを腹筋の力を使ってひねることで腕を振ります。椅子に座った状態で体を思いっきり回旋させると、胴体の回旋だけに近いパワーを感じられますね。正直大して力強いスイングはできないかと思います。それだけゴルフのスイングは下半身で生み出す力に頼っているというわけです。

こんな研究もあります。

レクリエーションレベルのゴルファーと、エリートレベルのゴルファーの体幹部のみの力を抽出して回旋パワーを比較したら、大きく差がなかった。

Lindsay D and Horton J. Trunk rotation strength and endurance in healthy normals and elite male golfers with and without low back pain. N Am J Sports Phys Ther 1: 80–89, 2006.

このことからも体幹部の役割としてより重要なのは、「下半身で見出した力を腕に伝える」ということだと言えますね。

ゴルフにとって体幹部の機能が重要であることがわかってきましたね。

ゴルフのスイングに体幹が重要なことはわかったけど、体幹トレーニングはした方がいいの?

ゴルフに体幹トレーニングは重要なのか

さて、ゴルフスイングでの体幹の役割がわかったところで「トレーニングする」ということについて掘り下げていきましょう。

もし仮に、ゴルファーであるあなたの胴体が、スポンジのようにふにゃふにゃだったらどうでしょうか?下半身でいくら力を生み出してもスポンジのようにふにゃふにゃな胴体部でその力が打ち消されてしまって腕まで力が伝わらないような気がしませんか?

例えば、「でんでん太鼓」ってありますよね?

あれは下の棒の部分をくるくると回して、上についている玉を動かして太鼓を打ち鳴らしています。棒と太鼓の間にぐにゃぐにゃの柔らかい部分が挟まっていたらどうなるでしょうか?下の棒の部分をいくら勢いよく回しても、柔らかい部分がふらふら動いてしまって太鼓に力が伝わらないですよね。

ゴルフのスイングでも同じことが起こり得ます。いくら力強く地面を蹴って強い力を生み出しても体幹部がふにゃふにゃだと、力が打ち消されて、クラブを強く振ることはできません。

ではどうすればいいか。もうお分かりですね。体幹部をトレーニングによって強くして、下半身で生み出した力を腕に伝えられるようにすればいいのです。

その時に重要なのは、体幹部は「捻られないようにする」ということです。でんでん太鼓でも説明しましたが、棒の部分を回転させて太鼓にその力を伝えるには棒が硬くて捻られないことが重要でした。ゴルファーの体幹部も同じです。

下半身の力に負けて捻られてしまうと上半身に力が伝わりづらくなってしまいます。体幹部を鍛えて強くするとこの力の伝達が効率良く行われ、それによってゴルファーは力強くクラブを振ることができるようになるわけです。

ということでゴルフにおいて体幹部を鍛えることは重要であるということが分かりましたね。

まとめ

ゴルフにおける体幹部の需要性と、トレーニングを実施する意義がわかったでしょうか?ゴルフ雑誌やSNSを見ていると「体幹」という言葉が一人歩きして、かなり万能なトレーニングとして解釈されてしまっているのが「体幹トレーニング」です。

本質的には「下半身の力を上半身に伝える役目」というのが体幹部の機能ですからそれが足りない人が取り組むべきであって、よりパワーを向上させたいならそもそも力を生み出している下半身の筋力強化に努めた方が目的に合致しやすくなるかもしれませんね。

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