【マラソン】長距離ランナーも筋トレしよう!RFD編

こんにちは、スポーツを頑張る人のトレーナー藤倉です。今日はこんな疑問にお答えします。

最近マラソンランナーや駅伝走者も筋トレしてるってメディアで見るけどランナーが筋トレしてなんのメリットがあるの?

結構多いですね!この質問。

持久的な競技をやってる人って、「大きな力を発揮する」とか、「速い動作を生み出す」ってことは基本的には必要ないので、筋力を高めたり、爆発的な力発揮を生み出すためにやるイメージのある、筋トレって必要ないように感じてしまいますよね。

でも、長距離ランナーやロードバイク乗りなどの持久的な競技をやっている人も筋トレによって受けられる恩恵って実はめちゃくちゃあるんです。

もしかしたらあなたがライバルに差をつける最後のピースは『筋トレ』なのかもしれませんよ!

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筋トレによって高められる「RFD」とはなんぞや

持久的スポーツをやってる人が筋トレによって受けられる恩恵の一つに「RFDが向上する」と言うものがあります。RFDが高まるとどうなるのか

RFDが向上することによるメリット
  • 接地時間が減少する→走る速度が向上する
  • 接地時間あたりの蹴る力が増える→ストライドが向上する走る速度が向上する
  • 疲労物質が蓄積しづらくなる→疲れづらくなる

メリットだらけですね。

そもそもRFDというのは、Rate of Force Development の頭文字を取ったもので日本語で言うと「力の立ち上がり率」ってことです。あんまり聞いたことのない単語ですね。

ざっくり簡単に説明します。

筋肉は縮むことで骨を動かし、体を動かしています。だから体を動かすには筋肉が力を発揮しないといけないわけです。でも筋肉が大きな力を発揮するまでには時間がかかります。その時間を短縮できれば体は早く強く動かすことができるようになります。RFDとは、どれくらい素早く筋肉が力を発揮することができるか、という数値のことです。何となくわかりましたか?

もう少し詳しく知りたいと言う方はこちらの記事をご覧ください。

さて、先ほど紹介したRFDが向上することによるメリット。一つずつ説明していきたいと思います。

RFDが向上することによるメリット
  • 接地時間が減少する→走る速度が向上する
  • 接地時間あたりの蹴る力が増える→ストライドが向上する走る速度が向上する
  • 疲労物質が蓄積しづらくなる→疲れづらくなる

その1:接地時間が減少する

RFDが向上すると言うことは、ある大きさの力を発揮するのにかかる時間を短縮できるということでもあります。

100の力を出すのに2秒かかってた人が、RFDが向上することによって1秒しかからなくなると言うことです。数字は適当です。

さて、走るというのは「地面を蹴って体を前に運ぶ」という行為ですから、足が地面についているときに体を前に移動させるだけの力を発揮できないといけないわけです。それだけの力が発揮できない時は接地時間を長くして力を稼ぎ出します。

つまりRFDが向上することで、自分の体を前に押し出すだけの力を発揮する時間が短くなれば接地時間は短くて済む、というわけです。走る速度を向上させるのに接地時間は短い方がいいですよね。

その2:接地時間あたりの蹴る力が増える

これはさっきの話を言い換えたものですね。ある一定の時間に発揮できる力が向上するということです。地面に接している時間が一緒ならば、RFDが高い方が大きな力を生み出せるよといいかえることも出来ます。

1秒で100の力を発揮できる人が、RFDを高めることで同じ1秒で200の力を発揮できるようになったというわけですね。ランニングに置き換えてみると、接地時間は変わらないけど体を前に押し出す力が強くなったということになります。

体を前に押し出すのが強くなると結果、体は大きく前に移動できることになります。つまり、ストライドの長さが増えるということです。

走る動作の速さは「ピッチ×ストライド長」で決まりますから、ストライドの長さが増えることはそのまま走る速度が向上することに直結するのです。

その3:疲労物質が蓄積しづらくなる

よく筋肉はポンプに例えられます。筋肉が収縮しているときはポンプが潰れている時。中の液体は外に押し出されます。筋肉が弛緩している時はポンプが膨らんでいる時。外から液体が流れ込みます。

筋肉は力を入れると収縮し、力が抜けると弛緩します。つまり収縮してる時は中の血液が外に押し出され、弛緩している時は中に血液が送り込まれるわけです。

じゃあ運動していて筋肉がずっと収縮しっぱなしだったらどうでしょうか。筋肉の中の血液は外に押し出されてしまい、筋肉の中には血液が少なくなってしまいます。

血液には酸素が含まれており、それによって筋肉を動かすエネルギーを生み出しています。血液がないと筋肉が動かなくなってしまうのです。だから筋肉は収縮と弛緩を繰り返す必要があり、可能であれば弛緩して中に血液を送り込みたいのです。

ここでRFDの話に戻ります。

RFDが高まると、短い時間で大きな力が発揮できるというお話をしました。つまり必要な分だけの力を発揮したらあとは力を入れなくていいのです。ランニングに置き換えて話すと、体を前に移動させるだけの力を発揮したらあとは筋肉は弛緩しておけるのです。

その間に筋肉には血流が流れ込むのと同時に疲労物質も押し流されます。筋肉のポンプ作用に合わせて、酸素をたっぷり含んだ新鮮な血液が流れこみ、疲労物質を含んだ古い血液は外に押し流されていきます。

これによって筋肉はフレッシュに保たれるわけです。RFDが高まることにより、より筋肉の弛緩の状態は延長されます。疲労物質が蓄積しづらくなる上酸素の供給も高まるので疲れづらくなるのは想像できますね。

まとめ

長距離ランナーがRFDを高めることによって得られるメリットがわかったでしょうか。RFDは筋トレやクイックリフトなどのトレーニングで向上させることができます。詳しくは先ほどもご紹介したRFDの記事をご覧になっていただければと思います。

時代は持久系競技者もトレーニングをする流れになってきています。その流れに取り残されないためにもいち早くトレーニングを取り入れてみてはいかがでしょうか?今やらないと、損してしまうかもしれませんよ?

コメント

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