こんにちは!湘南平塚のパーソナルジム キノスラの藤倉です。今日はこんなお悩みに答えたいと思います。
サーフィンのテイクオフする時に腰が痛いよ!なんとかしてくれぇ!
サーフィンで腰痛を訴える人は多いですが今回は中でもテイクオフ時に腰が痛くなる人についてその原因と解決策を探っていこうと思います。
サーフィン中のその他の動作での腰の痛みに悩んでいる方はこちらに全てまとめてありますのでこちらをご覧ください。
テイクオフで腰が痛む理由
まずはこちらのテイクオフの時の動作をご覧ください。
サーフボードに手をついて上体を起こし、そこから一気に足を腕の間に引き寄せて来ます。この時腰が丸まっていますが、テイクオフでの痛みを訴える方は多くがこの丸まった時に腰に痛みを感じているようです。
ではなぜ腰が丸まった時に痛みが生じるのでしょうか。
腰痛の理由その1:腰の筋肉が痛い
背中には脊柱起立筋というとても大きな筋肉が頭の下から骨盤までずらっとついています。背中が丸まると当然これらの筋肉は引き延ばされます。
その際、腰の筋肉がなんらかの理由で固まっていて伸び縮みする能力が低下していると、硬くなっているものが無理やり引き延ばされるので痛みを発する、というわけです。
特に冬なんかは波待ちで長時間寒い空気や冷たい海水にさらされて腰の筋肉は硬くなりやすいです。それを急に伸ばしたりしたら痛みを感じるのは当然ですよね。
腰痛の理由その2:腰の靭帯が痛い
腰の骨はダルマ落しのようにいくつかの骨が積み重なってできています。そしてその骨同士をつなげる役割をしてくれてるのが靭帯(じんたい)です。腰を丸めた時に筋肉だけでなくこの靭帯も伸ばされています。過去に腰を強く捻ったりして靭帯を損傷していたりする場合は特にその靭帯に痛みを生じる可能性があります。
腰痛の理由その3:腰椎椎間板ヘルニア
先ほど腰の骨をダルマ落しと表現しましたが、そのダルマ落しのようになった骨の間には椎間板(ついかんばん)と呼ばれるゼリー状のクッションが挟まっています。
これによって衝撃を分散したりスムーズな腰の可動を可能にしているわけですが、なんらかの原因でこの椎間板の中身が後ろに飛びだしてしまう事があります。これが椎間板ヘルニアというやつです。ヘルニアとは「飛び出る」という意味ですね。
そしてその飛び出たヘルニアが、背骨を通る神経を圧迫したりする事があるのですが、その圧迫時に、腰に痛みが出たり、足に痺れや痛みをきたしたりするわけです。
さてテイクオフに話を戻すと、腰を強く丸めると、腰の骨に圧縮するストレスがかかり、ヘルニアが悪化する可能性があります。それによって腰に痛みを生じる、というのが腰椎椎間板ヘルニアによる腰痛のメカニズムです。
こうやっていくつかの原因を見てみると、腰を丸めることは腰痛に悩む人にとってはあまりいい動作ではないという事がわかります。しかし、テイクオフ動作では腰を丸めないで行うのはほぼ不可能だと言えます。丸めるのを少し軽くすることはできそうですが。だから、腰を丸めても痛みを出にくくする運動をご紹介していきたいと思います。
テイクオフでの腰痛を予防する運動
はじめに説明しますが、前述したように腰の靭帯を痛めていたり、腰椎椎間板ヘルニアを患っている場合は症状が人それぞれで状況は多岐に渡ります。
そういった方たちの症状を一つ一つ網羅していくと誰も読みたくない膨大な文字数のブログが完成してしまうので、ここでは腰の筋肉が固まっていて伸び縮みする能力が低下しているがゆえに腰に痛みをきたしている方を対象に運動を紹介していこうと思います。
もし実施に不安が残るようでした整形外科医の診断を受けてからやるようにしてみてくださいね。
それでは内容に入っていこうと思います。
腰を丸めると痛いということは、腰の筋肉が伸ばされると痛いということです。だからあらかじめ腰の柔軟性を獲得しておけば痛みは軽減されるはずです。また、腰の筋肉はお尻やももうらの筋肉とも密接に関係しているため、その辺りの柔軟性も重要になってくると考えられます。
腰の筋肉の柔軟性を改善する運動
腰のストレッチ
膝を抱え込むようにして腰を丸めて、腰の筋肉を伸ばします。そのままリラックスして伸ばしてもいいですし、お腹にグッと力を入れることで腰の筋肉は緩みやすくなります。youtube:Physio Guided Lower Back Stretches for Beginners (15 Minute Routine)より
仰向けに寝た状態から腰を捻ることでも腰の筋肉のストレッチができます。大切なのは両方を床にぺったりとつけておくことです。
youtube:Physio Guided Lower Back Stretches for Beginners (15 Minute Routine)より
キャットカウ
四つ這い姿勢からヘソを覗き込むように背中を丸めていきます。背中の丸みの頂点が天井につられるようなイメージを持つとやりやすいと思います。
今度は空を見上げるように顔を上へ向け、背中を反らしていきます。腰を反って痛い場合は痛く無い範囲で動かすようにしてください。この2つの動きで、背骨を動かし脊柱起立筋の可動性を取り戻していきます。youtube:My Top 3: Thoracic Mobility Exercisesより
お尻やもも裏の筋肉の柔軟性を改善する運動
ハムストリングスのストレッチ
膝を伸ばして息を吐きながら倒れる。できるだけ背すじは伸ばした方がもも裏が伸びます。
大殿筋のストレッチ
膝を90度くらいに曲げてその上に乗るように体重をかける。乗った方のお尻が伸びます。
ここまでは割と一般的にどなたにでも実施していただける内容かと思いますが、もうひとつお話ししておきたいのが、腰の筋肉の柔軟性だけ向上させるだけでは不十分だということ。サーフィンのテイクオフ中の動作は、勢いよく足を引きつけてからそこから立ち上がります。
その時の腰はストレッチされている時のように脱力してリラックスしているわけではなく、動作の中でしっかりと筋力を発揮するため緊張も同時にしています。
だから正確にいうと、テイクオフ時の腰部の筋肉というのはエキセントリックに収縮し、そこからコンセントリックな収縮に切り替わる必要があるということです。ですから僕としてはストレッチしたからオッケーと言うわけではなく、同時にトレーニングもして腰の筋肉をテイクオフにより使えるようにしていきたいわけです。
エキセントリック・コンセントリックについてはコチラ
そういったことを踏まえて紹介するのが以下の運動です。
スクワット
スクワットは、腰やお尻、もも裏の筋肉のエキセントリックからコンセントリックな収縮をトレーニングで安全に再現してくれます。腰を丸める事がないため過度に腰の筋肉に負担をかけることもありません。
デッドリフト
デッドリフトはサーフィンのテイクオフの時のように股関節が深く曲がった状態からスタートします。お尻やもも裏の筋肉が収縮し、腰の筋肉を引っ張るように作用しますが、それと協調しながら脊柱起立筋は力を発揮します。この動きが強くなるとテイクオフ時の腰痛にも効果がある可能性があります。
また、軽い負荷を用いてあえて背中を丸めるスティフレッグデッドリフトもテイクオフ時の腰痛には効果がある可能性があります。腰を真っ直ぐにしたデッドリフトよりもあえて腰を丸めて力を発揮することでストレッチ効果が強く得られます。
こうしたウェイトトレーニングも腰痛の予防にはかなり貢献してくれます。これは実際にやってみた人しかわからない経験かもしれませんが効果としてはかなり高いです。もちろん実施の際はきちんとしたフォームでやる事が大前提になります。
まとめ
サーフィンで起きる腰痛のうち、テイクオフで生じる痛みについてみてきました。いい波に向かってパドルしていざというときに腰が痛くてタイミングがずれて乗れなかった…なんて事のないように日頃からコンディションを整えておきたいですね!
腰のことで不安があるようでしたらこちらのページでも相談に乗ってますのでぜひご利用くださいませ。
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